全段差動50CA10/300Bコンパチ・アンプ回路図

[信号回路]

*無単位の数字は抵抗(Ω)、コンデンサーは分子が容量(μ)を、分母が耐圧(V)を表しています。
 カップリング・コンデンサー以外は総て電解コンデンサーです。

[電源回路]

*1 初段定電流ダイオード用マイナス電源
*3 カソフォロ電源&バイアス回路
*4 前段電源&+B電源

[回路の説明]

  初段12AU7差動−ACバランスの調整は次段も含めてここの20KのVRを用いて行います。カソード側はマイナスに引いた定電流Diだけのシンプルなものになりました。
  次段6922差動− 共通カソードの定電流Diに抵抗を入れ、電力負荷の軽減を図っています。
  出力段 差動− 扱う電流量が大きいので定電流ダイオードという訳に行きません、D970を使った定電流回路にしました。この石は内部ダーリントン接続なので、定電圧ツェナーの6.2Vから1.2Vダウンの5Vが電流調整用のVRの両端に掛かります。5V/VR50Ωの電流値が2本の出力管のプレート電流の合計値になります。

  カソフォロ段電源は、バイアス用巻線のAC0-90V(180mA(DC))を3倍圧整流し、2倍の負電源と1倍の正電源を作りました。更に300Bの-90Vを越えるバイアスに対してはもう少しマイナス側に余裕が欲しかったので、アースを初段定電流Di用のマイナス電源の-25Vに落として全体を25Vマイナスの方向へ調整しました。

  +B用には0-370Vの巻き線を使っていますが、250Vと50Vのタップを自力で追加しています。370-50の組み合わせでDC450Vを、250-0の組み合わせでDC350Vを切り替えて作り出します。
  前段の電源は、370Vタップから半波整流の後、FET(2SK2544)を使った定電圧電源で420Vを作り出しています。

  レイアウトが問題だった

当初、左右対称を意識してこの様なレイアウトで製作しました。上方が前面です。しかし、300Bではボロが出なかったものの50CA10では発振してしまいました。(R)チャンネルでは、カソフォロの出力から出力球のグリッドに到達するまでにシャーシの対角線に沿って走らなくてはなりません。25cm有りました。これだけあると低インピーダンスの送り出しといえども発振してしまいました。やむを得ず下図のように、カソフォロ球を前段と出力球の間という回路図通りの位置に持ってきました。(L)チャンネル側はPT,OPT,CHと3つのトランスに囲まれており、放熱が心配でしたが、特にその周囲が熱くなると言うことはありませんでした。
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送