1) ブログのLT1084CT#PBF〜5A低損失可変レギュレーターに書いたように、フィラメント電源のレギュレーターをLT1084に変更しました。これによってOUTPUT電圧が高くなったので、6.3V/4Aは2.5V/6AのトランスのCTを利用して6.3V+1.25Vで点火できるようになりました。また830Bの10V/2Aまで使えるようになりました。9.5Vまで下げるとノイズも乗らなくなります。シンクはホンノリ温もる程度です。+1.25Vか+2.5Vかを選択できるスイッチを増設しました。
2) FETを使ったリップルフィルターでは、ゲートに現れたのとほぼ同じ電圧がソースに現れる事を利用しています。ドレインとゲートを結ぶ抵抗と、ゲートとアース間のコンデンサー容量の積がリップルフィルターの時定数となります。
+B平滑回路で、2SK2544のドレインとゲートを繋いでいる抵抗を60KΩに変更しました。元の回路からは時定数が3倍になりました。電圧降下を避けるため2段スタックにしているコンデンサーのブリーダー抵抗を500kΩx2に変更しました。
3) 倍電圧整流で使っているコンデンサーが平滑にどの程度寄与しているのか判りません。FETのリップルフィルターの前にもう一段CRフィルターを入れておけば安心です。
シャーシ内にスペースがないので、100μ/500Vx2のブロックコンデンサーをラックスキットの解体で余っていた47μ/550Vx3に変更しました。チャネル別に見ると47μx2となるので、平滑性能が下がる事はありません。
これらの改良によって94dBのタンノイヨークミンスターでも、スピーカーに耳を当てないと聞こえないくらいにハムノイズが減りました。
4) スクリーングリッドの電圧を295Vから、より使える球の範囲が拡がる240Vに下げました。
5) フィラメントの平滑回路で、電圧調整の500Ωのボリュームに流す電流を定電流ダイオードから、「不死鳥」と同じくLM317を使った定電流回路にしました。
6) +B3電源の表記ミスを訂正しました
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