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「ピアノ」
ブラームス ハイドンの主題による変奏曲 (2台のピアノ版)
マルタ・アルゲリッチ アレクサンドル・ラビノヴィチ
ワーナーミュージックジャパン WPCS21231 |
90年代の比較的新しい録音なので音に透明感がある。
富嶽3号改は艶のある音を出しているが、ピアノのスケール感が出ない。音がペラペラしている。 その不満が50では解消されており、透明感と重量感を共存させている。直熱管の音離れの良さがこういう結果を導き出しているのだろうか。
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「チェンバロ」
クープラン 「恋の夜鳴きうぐいす」 クラヴサン名曲集
オリバー・ボーモン
ワーナーミュージックジャパン WPCS21224
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このCDで差が出るとは予想していなかった。
どちらも高音が滑らかだし、楽器の胴鳴りの音も良く出てくる。両方とも楽しめる音だ。 しかし、50のほうが音の重心が低い。音に芯があって楽器の存在感がよりリアルです。
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「オーケストラ」
リムスキー・コルサコフ 交響組曲「シェラザード」
チョン・ミュンフン パリ・バスティーユ管弦楽団
ポリドール POCG1712
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柔らかく繊細な弦楽器群をバックに、独奏バイオリンがシェラザードのテーマを嫋々と奏でる。実に官能的なシェラザードです。
富嶽3号改では、音の柔らかさを保ちつつも音の輪郭がハッキリと出てくる。細い線で輪郭が描かれる日本画のような表現になる。 50では、輪郭ではなく音色の厚みで各楽器の存在を浮かび上がらす。どちらが良いかというより、好みの問題になると思う。 小型のシステムなら富嶽3号改の方が細密な音に聞こえ、大型のシステムの場合は50の方が迫力があり、富嶽3号改は薄っぺらな音にきこえるかも知れない。
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「声楽」
愛のよろこび
ソプラノ 鮫島有美子 ピアノ ヘルムート・ドイチェ
デンオン 33C37-7444
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シューベルトの「ます」も日本人が唱っていると、どことなく親近感が湧いてくるから不思議です。
富嶽3号改の方は子音がハッキリ浮き出てくるような声に聞こえますが、50では母音が延びていくほうに意識が傾きます。より肉感的といったら良いのでしょうか。 それぞれの音の特徴は、「ピアノ」や「オーケストラ」を聴いた時に感じたのと同じ傾向があると思いました。
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「オーケストラ」
ワグナー 管弦楽曲集
ダニエル・バレンボイム シカゴ交響楽団
ワーナーミュージックジャパン WPCS21211
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指揮者バレンボイムを見直したCDです。ショルティ時代の剛直路線からハンドルを切り、華麗で柔軟なオケに変身させています。第一曲目の「さまよえるオランダ人序曲」には、その特徴が良く出ています。
SOVTEK 300Bでは、直熱管らしく繊細な高域が耳に心地よく響きます。この繊細感が全音域に出てきます。そのため、オケがくっと盛り上がる所では、低域の弦の厚さが不足して軽すぎる音になってしまいます。 富嶽3号改では、高域は繊細さより差動特有の柔らかさが目立ちますが、これは良し悪しというより好みの問題でしょう。一方低域では、ワグナーらしい分厚さをよく表現できており、差動アンプに軍配が上がります。ここは富嶽3号改の優勢勝ちというところです。
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「ピアノ」
ブラームス ハイドンの主題による変奏曲 (2台のピアノ版)
マルタ・アルゲリッチ アレクサンドル・ラビノヴィチ
ワーナーミュージックジャパン WPCS21231 |
ピアノもオーケストラと同じ傾向かと思いましたが、ここはSOVTEK 300Bが頑張りました。音のキレの良さが低域の薄さを補ってダイナミックな演奏を聴かせてくれました。 富嶽3号改とは五分五分の勝負です
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「チェンバロ」
クープラン 「恋の夜鳴きうぐいす」 クラヴサン名曲集
オリバー・ボーモン
ワーナーミュージックジャパン WPCS21224
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こういう音楽は、傍熱管がいくら頑張ってもダメですね。直熱管とは勝負になりません。
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「声楽」
愛のよろこび
ソプラノ 鮫島有美子 ピアノ ヘルムート・ドイチェ
デンオン 33C37-7444
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これも、ROUND1と同じ傾向が見られました。
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